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「ONE」アルバム解説

「時代を切り裂くオリジナルNew ONE/常に探してる今もその瞬間/時代を打ち抜くオリジナルNew ONE/毎日磨くこの言葉が銃弾」  このアルバムの"Intro"に続く、先行シングルともなった"ONE feat. CIMBA"のフックでそうメッセージを刻み、宣言するKEN THE 390。昨年4月リリースの前作「NEW ORDER」から今作「ONE」までの約10ヶ月の期間について「リリース・スパンは今までで一番短いけれど、一番試行錯誤して、かつ量的にも最もラップをしていた時期ですね。考えて、書いて、録音して、また考えてを一年間ずっと繰り返しながら、『自分は何が出来るのか』を突き詰めた時間でした。その上で出た答えが、今までの延長じゃなくて、今までを『ゼロ』にして、これから『1』に登るぐらいの感覚で制作に挑まなきゃいけないって事。だからアルバム・タイトルは『ONE』」と話す。そして完成された本作は、アーティスト:KEN THE 390の新たな側面が随所に垣間見られる作品となって完成した。  特にその部分はアルバム前半部に良く表れているだろう。"ONE feat.CIMBA"に続き、"雨の降る街"、そして"I GET SO HIGH feat.MIHIRO 〜マイロ〜"、"MUSIC"と展開していく楽曲群は、彼の持つシリアスな面が強く打ち出され、これまでのKEN THE 390作品とは異なった、ハードで、刺々しいともいっていいような空気感を醸し出している。また後半に差し掛かっても、"Me…"や"世界の終わり"で、自分自身への問いかけと「次の段階」への渇望を明らかする。その意味では、これまでの彼のアティチュードであった「ラップの面白さを作品を通して表現する」という部分よりも、より彼の内なる言葉や心境、そしてこの文頭にも引用したリリックに代表される、彼の抱える「もがき」のような部分でさえも素直に表現するという、「メッセンジャーとしてのKEN THE 390」の姿が露わになっている。そして、そういった部分に向かえたのは、彼の現場主義者としての想いを形にした主催イヴェント「超・ライブへの道」が大きく影響しているという。「『超・ライブ』によって自分のやるべき事が明確になったし、自分のリスナーがしっかりと見えたんですよね。そこでターゲットを広く曖昧に捉えるんじゃなく、10人がそこそこ認めるよりは、7人に嫌われてもちゃんと僕の言葉に耳を傾けてくれる3人にしっかりと届いて胸を打てるような作品に、その為に自分の表現をもっと鋭くしなきゃなって思ったんです。それに「超・ライブ」を通して伝えたい言葉の対象がハッキリしたから、それ故に弱さみたいな部分をさらけ出しても不安がなくなって、より素直に自分の言葉を書けるようにになったと思います」  そしてその表現に向かうには、本作で多くの曲を制作している、IXLの力が必要だったという。「自分の思い描く世界観だったりリリックをより深く届かせるには、もっとトラックの制作にも食い込んでいかないと行けないと思ったんですよね。それによってサウンドでもより統一感が出せて、自分の色をより濃く打ち出し、ラップもリリックもよりパワーアップさせられると思ったんですよね。そして、10年以上繋がりのあるIXLとしっかりタッグを組む事で、彼となら僕の中で浮かんだサウンド・イメージや音色を作品に落とし込む作業も可能になるんじゃないかなって」  また、Every Little Thingの"fragile"をサンプリングした"壊れやすいもの"や"そばにいる"、"SLOW〜特別な日〜"といったラヴ・ソングでは客演を迎えずに、彼の言葉をしっかりとシンプルに、真っ直ぐな言葉でそれを表現し、物語を紡いでいる。「照れずにストレートに書くのが今回は全ての曲で重要だなって思ったんですよね。ストレートを速く投げられないと、どんなに変化球がうまくてもリスナーには届かないんじゃないかなって」  ただし、このように書くとやや直情的で息苦しいような作品に感じるかも知れないが、そういったハードさに加えて、盟友:TARO SOULと今作の紅一点:May J.を迎えたダンサブルな"HeartBeat"、日本語ラップ勢の若手の充実を感じさせると同時に、彼らの「ラップ馬鹿」さにほほえましい気持ちになる"What's Generation"、 テレビ東京のアイキャッチとして制作され、KEN THE 390に加え、AFRA、サイプレス上野、鎮座DOPENESSと、スキルフルさと悪ふざけが光る"AFRAとサ上鎮座390〜RUN!!BEAR RUN!!〜"など、芯を通しながらもしっかりと広がりを持った構成となっている。  一曲一曲のカラーももちろん強いが、それよりもトータルとして聴かせる部分の強く、アルバム全てを聴いた時にKEN THE 390の全体像が明らかになる「ONE」。この「ONE」からどこまで彼は届く事が出来るのか、その可能性は「∞」である事を感じさせる作品だ。
1. Intro

「すごく大きな何がが、ゆっくり動き出すいくイメージ」
でIXLに作ってもらいました。
まさに幕を開ける曲。

2. ONE feat.CIMBA

ゼロから1を産み出す瞬間の「あがき」と「覚悟」をリリックに。
この曲が今作で言いたい事を集約していると思ったので、そのままアルバムタイトルにもしました。

「時代を切り裂くオリジナルNEW ONE/常に探してる今もその瞬間」
「時代を打ち抜くオリジナルNEW ONE/毎日磨くこの言葉が銃弾」

3. 雨の降る街

アルバム前半のシリアスなムードが一番濃く反映されている曲。

「見渡せばびしょ濡れの街/日々塗り替えられる価値」
「たちまち見失う道/俺は俺であるために必死」」

4. I GET SO HIGH feat.MIHIRO〜マイロ〜

メッセージを強くシンプルに、ライブでもしっかり届く様に意識して作りました。

「今よりも/昨日よりマシになる/例えダメでもこうして立ち上がる」
「希望を胸に抱いて/息巻いて/一発逆転/起死回生」

5. MUSIC

いつもそばにあるもの、時に励ましてくれるもの、時に落ち込まされるもの。

「ため息はグッと喉の奥/押し殺したら俺は俺になる」

6. 壊れやすいもの

日本でやっているので、堂々と日本の曲をサンプリングしてみよう。
ラップに出来る事を改めて見つめ直し、反映させています。

「人が多い渋谷の街中で/何度も待ち合わせは何時も」
「定番のハチ公/もしくはモアイ像/井の頭下やタワレコ前」
「HMVは今じゃ21/TSUTAYAスタバ脇の喫煙所」

7. What's Generation
feat.RAUDEF, SHUN, KOPERU, 日高光啓 a.k.a.SKY-HI

次々と現れる新しい才能に力を借りて、僕もここぞとばかりに言いたい事をぶちまけています。

「夢物語終わり告げる/小さな村互いに槍を向ける」
「甘い理想はガラガラ崩れ落ちる/気づけば大体のラッパーは会社のお荷物」

8. そばにいる

「そばにいる」という言葉に、どれだけそれ以上の意味を乗せられるか。
今作で挑戦したかったストレートなラブソングの一つ。

「キミをそんな顔にさせてる原因/一つも解らずになにがBest Friend」
「学校?仕事?/それとも他の?/キミは黙ってただうつむいたまま」

9. HeatBeat / TARO SOUL & KEN THE 390 feat.May J.

音楽で鼓動が高まって、繋がって。実際にBEAT CONNECTIONで歌うシーンを想像しながら書きました。

「何がキミにそうさせるの?/俺は火付ける導火線」
「余計な壁は取っ払って/そっから見えてくる明日へGo!」

10. SLOW〜特別な日〜

友人の結婚式のために書いた曲。
大事なプロポーズする夜。その瞬間をリリックで切り取ってみました。

「何気ない今日が変わる記念日/そのまま夜が更けてく自然に」

11. ME...

俺は俺であって、俺以外の何者でもない。
少し青臭いけれど、照れずに、ストレートに言葉をぶつける。
今だからこそ歌いたかった曲。

「真剣に声を上げる/誰が敷いたレールウェイ?」
「志は高く持って/腰は低く低姿勢」

12. 世界の終わり

自分の可能性を広げるのも、閉じるのも自分自身。
世界の終わりを決めるのも、きっと自分自身。

「失うモノばかり増え山ほどある/守りたいモノも同じく山ほどある」
「そこに産まれる強さに憧れる/壁壊すのではなく窓開ける」

13. AFRAとサ上鎮座390〜RUN!!BEAR RUN!!〜

遊びの延長線上。というか、作りながら遊んでいた感覚かも。
PVやメイキングを観てもらえれば空気感が伝わると思います。

「駆け上がるぜSTEP UP/ほら俺に掛けなでっかく」
「こいつは横綱と幕下ほどに別格」

14. Stay feat.清水翔太(DJ KOMORI Remix)

よりクラブ向きに、よりスタイリッシュに。
DJ KOMORI君のおかげでガラっと生まれ変わりました。

「今でもこうして夢見てる/目を閉じる度毎晩夢に出る」
「理想の姿追って/今もまだ変わらず/時流れてしまうなら」

15. THE DOOR feat.COMA-CHI, Baby M(GUNHEAD Remix)

お祭り騒ぎ。GUNHEADに本当に好き勝手やってもらいました。
結果大満足。最高に面白い曲になりました。

「新しいラップと/新しいダンス/新しいサウンドに載せて提供」

DVD収録内容

1:ONE feat.CIMBA (MV)
2:I GET SO HIGH feat.MIHIRO 〜マイロ〜 (MV)
3:AFRAとサ上鎮座390〜RUN!!BEAR RUN!!〜
    (MV RUN!!BEAR RUN!! version)
4:AFRAとサ上鎮座390〜RUN!!BEAR RUN!!〜 (MV)
5:MAKING VIDEO
6:2010.9.26
    『超・ライブへの道 Special@渋谷QUATTRO』 LIVE